ImpellaとECMO(PCPS)の併用療法 ECPELLAについて

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前回、前々回とImpellaの原理・効果、他の補助循環装置との違いについて説明してきました。

今回はImpellaとECMOの併用療法であるECPELLA(エクペラ)について簡単に紹介したいと思います。

ECPELLAとは

ECPELLA(エクペラ)はECMO(エクモ)とImpella(インペラ)を同時に使用する治療法の事を指します。

これによりECMOによる右心系補助と人工肺による呼吸補助、さらにImpellaによる左心系補助も同時に行う、両心室&呼吸補助が実現しました。

日本でのECPELLAの使用経験の報告は少ないですが、海外ではその有用性が示された報告もあります。


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ECPELLAの長所と短所

ECPELLAの長所

①ECMOとしての右心系補助

②ECMOとしての人工肺による呼吸補助

③ECMOの欠点でもある大腿動脈からの逆行性送血による左室後負荷の増大を、Impellaによって補える

④Impellaを残して循環補助を継続する事で、ECMOの離脱率が上昇
 
 

ECPELLAの短所

①出血点の増加

②感染リスクの増大

③両装置による治療システムの複雑化

④高価
 
 

ECPELLA管理のポイント

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ECMOとImpellaの設定のバランス

ECLPELLAの管理は非常に複雑です。

ECMOとImpella、お互いがお互いの設定を意識して、バランスを保たなければECPELLAは成立しません。

例えばECMOの設定が高めで脱血量が多いと、右室から肺を通って左室に流れていく血液が少なくなります。

左室に流入してくる血液が少ないとImpellaとしては補助ができません。
 
 
逆にECMOの設定を下げるとImpellaの設定を高める事は出来ますが、Impellaには人工肺がなく呼吸補助としての機能はない為、自己肺の状態が良くないとSpO2の低下を招きます。

右室の状態・左室の状態・自己肺の状態を把握し、ECMOの設定・Impellaの設定・人工呼吸器の設定をうまく設定する事が大切になります。
 
 

人工肺の状態をチェック

前述した通り、Impellaには人工肺が無いため呼吸補助はECMOの仕事となります。

ECMO単体での治療と同様に人工肺の状態を監視し、ウェットラングやプラズマリークに注意します。
 
 

血栓・抗凝固療法、出血

ECPELLAでは様々な人工物が体内に留置されるため、積極的に抗凝固療法を行わなければなりません。

しかしECPELLAでは通常、Impellaのパージ液に混和させたヘパリンによって抗凝固療法を行います。

つまりヘパリン増減の微調整が出来ません。

ACTが伸びすぎると出血傾向が高まりECMO・Impella共に機能しなくなってしまいます。

Impellaからのパージ液に混和させるヘパリンは少量に留めておき、別ルートからヘパリンを投与することで微調節する場合もあります。
 
 


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