【画像付き】SvO2の正常値と覚え方

SvO2,正常値
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SvO2は組織の酸素需要量/酸素供給量のバランスを表し、循環動態の変化や感染兆候など様々な指標に用いる集中治療室では大切なモニタリング項目の1つです。

今回はSvo2とは何か?正常値は?そしてその覚え方とイメージについて解説します。

SvO2とは

SvO2とは、Saturation(飽和度)Venous(静脈)Oxygen(酸素)の頭文字を繋げたもので、日本語で言うと静脈血酸素飽和度と言います。

SvO2は、先端を肺動脈に留置するスワンガンツカテーテルから測定される検査項目です。

教科書によっては混合静脈血酸素飽和度と呼んでいるところもあります。

これは、SvO2は正確には
①上大静脈 
②下大静脈 
③冠状静脈 

から流れて来る3つの静脈血が混ざりあったものの事を言うので、「混合」と言い表しています。

測定しているものは同じものなので、呼び方はどちらでも問題ないです。
 
 

SvO2とSaO2

SvO2に対してSaO2というものもあり、ついでにセットで覚えておくと良いと思います。

SaO2は、静脈の「v」に対して動脈の「a」、つまり動脈血酸素飽和度の事を言います。
 
 
ちなみにSpO2も動脈血酸素飽和度の事を言いますが、これは特にp = pulse(パルス)で、パルスオキシメーターを用いた経皮的動脈血酸素飽和度を意味します。

SaO2は動脈血を採血し、血液ガス分析装置で直接測定した時の動脈血酸素飽和度の事です。
 
 
<ちょっとまとめ>
SvO2=静脈血酸素飽和度
SaO2=動脈血酸素飽和度
SpO2=経皮的動脈血酸素飽和度
 
 

SvO2の正常値

SvO2の正常値は68%〜77%程度と言われています。

しかしこれだと中途半端過ぎて覚えにくいので、ここでは「SvO2の正常値は75%!」として覚えてもらおうと思います。
(その様に記載されている教科書も勿論あります。)

これにはちゃんとした理由があって、75%の方が絶対に覚えやすいんです。

その理由を次で説明します。
 
 

SvO2の正常値の覚え方

SvO2の正常値は75%です。

ヘモグロビンと酸素の関係を考えてみると簡単に計算出来ます。
 
 
ヘモグロビンは赤血球に含まれる成分で、肺で受け取った酸素を全身の組織へ送り届ける役割があります。

このヘモグロビンですが、酸素を掴む為の手が4つあるとイメージしてみて下さい。

手が4つあるので、血流に乗って肺を通過した時、その手には4つの酸素が掴まれています。

SvO2,正常値
その後、心臓から全身の諸臓器に向けて拍出されたヘモグロビンは、組織に到着すると4つ持っている酸素のうち、1つだけを組織に受け渡します。

持っていた酸素の1/4を失い、残りの酸素が3/4となったヘモグロビンは毛細血管を経て静脈に還流します。

SvO2,正常値
ポイントは、静脈にいるヘモグロビンが持っている酸素の数は3/4になっているという事。

3÷4=0.75 つまり75%という数字が出てきました。

これがSvO2の正常値が75%である事の証明です。
 
 
血液の循環は繰り返されます。

4つの手に3つの酸素を掴んでいるヘモグロビンは再び肺へと還流し、そこで1つの酸素を受け取り、4/4(=100%)となります。

これもSaO2の正常値が100%である事の証明になりますね。
 
 
まとめると、正常な生体では

①ヘモグロビンが肺で酸素を受け取り(4つの手に4つの酸素)、

②組織で酸素を1つだけ受け渡す事で(1/4だけ酸素を渡す)、

③静脈にいるヘモグロビンは、酸素の持ち数が3/4になっている。

④3/4ということは0.75であり、つまりSvO2の値は75%になる。

⑤その後ヘモグロビンは再び肺で酸素を1つだけ受け取り、4/4、つまりSaO2 100%となって組織に向かって拍出されていく。
 
 
実際にはより正確なSvO2を計算できる式がありますが、ここでは簡単なイメージとして上記のことを覚えて下さい。
 
 

SvO2が低下するのはどんな時?

ではここからSvO2の値が低下している時、何が起こっているのかイメージしやすい様に説明します。

感染/発熱している

生体は感染を起こしている時、組織の代謝を亢進させ酸素消費量を増加させます。

いつも通りに4つの酸素を持ったヘモグロビンが組織に到着して1つの酸素を渡そうとした時、

組織は「これじゃ酸素が足りないよ!」

と言って、ヘモグロビンが持つ4つの酸素を2つも3つも奪っていきます。

たくさんの酸素を取られたヘモグロビンが静脈に戻ってきた頃には、いつもよりも持っている酸素が少ないのでSvO2の値も低下します。
SvO2,正常値

心拍出量が低下している

心拍出量が低下している時もSvO2の値は低下します。

早い話が循環動態が悪化している場合です。

心拍出量が低下し、組織へ向けて送り出されるヘモグロビン量も低下すると、まるで「少子高齢化」の様に多くの組織を支えるヘモグロビン1つあたりの負担が増えます。

多くの酸素を納めなければならないのでSvO2は低下します。
SvO2,正常値

Hbが低下している

同様に失血などによって、まるで少子化の様にヘモグロビンの数が少なくなると、これもまたヘモグロビン1つあたりの負担が増え、SvO2は低下します。

最後に

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どうですか?SvO2とヘモグロビンについてイメージできましたか?

SvO2は集中治療においてとっても役に立つモニタリング項目となるので、しっかりイメージを持って観察してみると良いと思います。

なお、ヘモグロビンが組織で酸素を受け渡す事に関しては酸素解離曲線を考える事が大切になってきます。

以下の記事でも解説していますので参考にしてみて下さい。

 


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2 件のコメント

  • Miwa より:

    初めまして。ICU看護師です。
    いつも勉強させていただいています。
    リクエストなのですが。
    スワンガンツカテーテルの評価について教えていただきたいです。肺動脈圧の拡張期、収縮期のデータをどのように評価していくのかが、よくわかりません。
    エクペラなど、補助循環を離脱した後、S-Gでは、
    肺動脈圧の拡張期、収縮期の注意する変化など教えていただきたいです。
    あとは、エクペラで、呼吸器とPCPSは、どのように設定しているのですか。

    • 岡井さん より:

      miwaさん、リクエストありがとうございます。
      補助循環とスワンガンツの評価ですね!了解しました(^^)
      ちょっと内容が濃いので、私自身勉強し直して、時間のある時にまとめを書いてみようと思います。

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