ECMO中のACT管理は200秒が妥当?症例ごとに目標値を決めるのが理想的

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ECMO中のACTの管理については教科書によって様々な指標が記されていると思います。

よく見かけるのは150〜200秒でしょうか。私の施設でもよく150〜200秒で管理することが多いです。

ただしこれは大まかな指標であって、必ず守らないといけないものではありません。

では一体理想の目標値とはいくらなんでしょう?

ECMOとは

ECMOとはExtra Corporeal Membrane Oxygenationの事で、日本ではPCPSと同じ意味の治療として知られています。

ECMO治療は身体の中の血液を脱血し、遠心ポンプ・人工肺などの人工物を通過し、再び身体の中へと送血されます。
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ACTとは

ACTとはActivated Clotting Timeの事で、日本語で言うと活性化凝固時間と言います。

血液は身体の外に出て、血液以外のもの、具体的には人工物や空気に触れると凝固しはじめます。

このときの時間をACTと言います。
 
 
ECMO治療では血液回路・遠心ポンプ・人工肺などの構造物が血液と接触します。

そのまま血液凝固に対する対策を何もしないまま治療を継続すると回路の中で凝血塊が形成され、システムが上手く機能しなくなってしまいます。

そのためECMO治療では抗凝固薬を常に投与し続け、ACTを延長します。
 
 

ECMO中のACT目標値

ACTには決められた目標値というものはありません。

ECMO中のACT目標値は様々な教科書、論文、ガイドライン等で報告されていますが、おおよその値として150〜200秒程度としているところが多いと思います。
 
 

ACT目標値はケースバイケース

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ACTの管理は教科書的な指標はあるものの、その目標値は症例ごとに設定するのが理想的です。

ACTが150秒ピッタリでも出血がひどい場合は、130秒を目標に管理することもありますし、ACTが200秒なのに血栓のできが早い場合は200秒以上を目標にすることもあり得るワケです。
 
 
出血と血栓が同時に、それもひどく起こっている場合は、管理が非常に難しいです。

患者の全身状態とECMOの離脱目標日など総合的に考慮し、決定しましょう。

個人的にはまずは出血を抑えることを優先したいです。

どうしても血栓ができてしまうなら、稼働期間が短くても回路を交換します。

カニューレの刺入部からの出血であれば、外科的に縫合する場合や電気メスで焼灼し一時的におさまる事もあります。

その後に回路交換をします。

また出血が腸管からの場合や脳出血を合併してしまうと、これもまた非常に治療が困難になります。

これらは外見では発見しにくいので、血液検査の結果にも注意して観察しましょう。

 
 


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