みなさん臨床工学技士のお給料事情について気になりませんか?
進路や就職・転職を考えている人にとって給料は大事なポイントだと思います。
臨床工学技士の給料は他の医療スタッフに比べて比較的安い傾向にあるとはよく言われていますが、実際のところどうなのか?
同じ臨床工学技士同士でも、勤務先の病院の待遇によって大きく異なったりもします。
この記事では現役臨床工学技士の私が、実際に今の勤務先の病院から受け取っている給料を包み隠さず暴露していますので、進路・就職・転職に悩んでいる方はぜひ参考にしてみて下さい。
目次
職歴と勤務形態の紹介
私は地方の総合病院に勤務する中堅臨床工学技士(30代)です。
高校・4年制大学を卒業し、社会人1年目から新卒として現在の病院に就職し、常勤職員として日々業務を行っています。
資格は複数保有していますが(さりげなく自慢✨)、今の職場では資格手当は一切ありません。
残業はその日に就く担当の業務によってマチマチです。
定時で帰宅できる日もあれば、治療や手術が長引き、帰るのが遅くなってしまう時もあります。
基本的に週休2日制ですがオンコール(待機呼び出し)の為、休日出勤する日もあります。
オンコールは当番制で、私の場合は月10日ほど担当しています。
機器トラブルのちょっとした呼び出しから、重症な急患で長時間の緊急手術となるものまで様々です。
このオンコールでの勤務は残業と同じく時間外勤務に含まれます。
たくさん呼ばれて頑張った月は、時間外手当が多く付きます。
また当院では臨床工学技士が宿日直体制をとっており、これも当番制で月2〜3回程度あります。
臨床工学技士の給料公開
これが、私が今の勤務先の病院から受け取っている給料支給額になります。
この月の総支給額(月給)は41万9144円でした。
ここから保険料やら税金やらが引かれ、差し引きで銀行に振り込まれる金額(手取り)は34万6667円となります。
同年代の臨床工学技士の中では決して安い方ではないと思います。
しかしこの明細書、よく見てみるといろんな考察ポイントが出てきます。それでは事項から各項目の内訳について説明していきましょう。
給料の内訳け
基本給
まず基本給ですが、これは勤務先の病院が待遇として決めているものなのでどうしようもありません。
勤務年数を増やしたり、役職に就くことの昇給でコツコツ上げていくことが出来ます。
個人的には、今の自分の経験年数、臨床工学技士の業務量・能力・責任から考えてみてみても、もっと多くてもいいのにな。。。と思っています。
今の病院では勤務態度に問題がなければ1年に5,000円の昇給となっています。
正確な金額は忘れてしまいましたが、就職1年目の初任給はめちゃめちゃ低かったので、これでもかなり上がった方なんです。
これからも今のままの昇給率でコツコツ上がっていってくれたら嬉しいな。
時間外手当
次に注目すべきは時間外手当ですが、この月は6万円以上の時間外手当が付いています。
残業時間をみると32時間となっているので、時給に換算すると約2,000円くらいでしょうか。
この32時間の中には深夜帯の時間外業務も含まれていて、深夜帯の業務は時給率も高いので上記の通りではないでしょうが、だいたいこんなもんだと思います。
また今の病院での宿日直手当は1回で5,200円です。
この月は3回病院に寝泊まりしたので、15,600円の手当が付きました。
特定集中治療室管理料加算の為に臨床工学技士の当直制度を取り入れている病院はたくさんありますが、一般的な寝当直でのこの金額は全国的にも妥当な水準だそうです。
様々な給料比較サイトで、臨床工学技士の給料は他の医療職に比べて安いと言われていますが、私の勤めている病院に関して言えば、そんなことは決してないと思っています。
頑張って仕事をすれば、その分手当がしっかり付くのが臨床工学技士の給与形態の特徴です。
基本給は高くても残業代を稼ぎにくい他の職種と比べると、ある意味わかりやすいかも知れませんね。
その他の手当
扶養手当、調整手当、住居手当、通勤手当に関しては特に文句(意見)はないですね。
まぁ、こんなもんかなと思います。
※調整手当とは、年末調整を行うための手当です。
【その他の給与】と言うのはいつもは付かないのですが、今回は世界的なウイルス感染症の流行につき、特別危険手当と言うものが付与されました。
重症感染症に罹患した患者の人工呼吸器やECMO(エクモ)などの管理・操作といった業務を行う上での危険手当です。
通常勤務時間内に終わらない治療への対応、こちらが感染してしまうかも知れないリスクなど医療スタッフへの負担を考慮したものです。
陰性との報告結果を受け、通常対応した患者が後から陽性だったと判明し、家族への感染・市中感染・院内感染を防ぐために帰宅は許されず院内に隔離される場合もあり、この時期の肉体的・精神的疲労は本当に辛かったので、この金額も妥当と思っています。
臨床工学技士の年収
以上が現役臨床工学技士である私のお給料でした!
臨床工学技士の月給についてイメージが付いたでしょうか?
では次に臨床工学技士の年収はどうなのでしょう?
この記事では私の月給について発表しましたが、給料としては夏と冬の年2回、賞与(ボーナス)があります。
これを含めた私の年収を計算して次回発表したいと思いますので、楽しみに待っていてください。
※追記しました。↓↓↓
就職や転職を考える人へのアドバイス
就職や転職を考えている方にとってお給料事情は大切な情報の1つだと思います。
そんな方達へ向けて、私から給料面でのアドバイスをしたいと思います。
まず、一番最初にも書きましたが、私の今の勤務先の病院では資格手当が一切つきません。
臨床工学技士として仕事をしているとたくさんの資格を取得する機会があります。
毎月の給料に資格手当が付くのと付かないのでは、年収が大きく変わってきます。
お金のために資格の取得を目指すのは間違っていますが、就活の際、技術と知識に対する正当な報酬として資格手当が付くかどうかは確認しておいた方がいいと思います。
次に確認しておくことは、学会発表などの参加費や出張費を賄ってもらえるかどうかです。
臨床工学技士としてキャリアを積んでいけば、学会発表を行うことが多くなります。
それ自体はお金を払ってでも参加する意義はあるのですが、年に数回ともなると流石に出費がかさんできます。
交通費や現地へ前日乗りする際の宿泊費もバカになりません。
病院によっては参加費や出張費を一部、または全額肩代わりしてくれるところもあるので、ここもよく確認しておいた方がいいかと思います。
最後に
今回、臨床工学技士の給料について公開してみました。
臨床工学技士として医療機関で働く上で、お金の事しか考えないのは良くないですが、目を背けて良いものでもありません。
最初に書いた通り、臨床工学技士の給料は勤務する病院によって様々です。
この記事で公開したものは総合病院勤務の臨床工学技士(私)の給料ですが、例えば透析クリニックに勤務している方の給料は同じ臨床工学技士でも全く違うでしょう。
透析クリニックでは基本給が高めの代わりに残業代が付きにくいと聞いたことがあります。(実際のところは働いたことがないのでわかりません。)
進路や就活の参考にしたい方はしっかり調べてみましょう。
また、今回の記事についての個人的な質問は答えにくい部分もあるので(察してくださいね🙈)、できればツイッター・インスタグラム等のSNSからDMしてもらえればと思います。
うまく説明できていましたか? 参考になった場合は「いいね!」「シェア」「ツイート」などで教えて下さい!
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