こんにちは、臨床工学技士の岡井です。
最近3DCGモデルのデザインと、3Dプリンターを用いたハンドメイドフィギュアの作成にハマっています。
はじめは趣味程度に始めたのですが、やっていく内にどんどん楽しくなり、またSNSでもたくさんの方からコメントを頂き、今では自分の為ではなく人の為に頑張っている部分が大きくなってきています。
どのような工程で作成しているのか気になる人もいるかと思うので、作成にかける想いなんかと一緒に紹介していきます。
目次
Medical TOYとは
Medical TOYは、私岡井が趣味で始めた創作アイテムの一部の、まぁブランド名みたいなものです。
深い意味はありません。
今でこそ世の中にはたくさんの医療系玩具がありますよね。
例えばおもちゃの聴診器や注射器などの医療機器が入った【お医者さんなりきりセット】や【ナースキット】。
これらは子供たちの想像力を育み、病院や医療に対して親しみを持たせることを目的とした知育玩具です。
Medical TOYでは現在医療機関で働いている医療従事者向けに、マイナーなんだけど臨床ではよく見かける医療機器のフィギュアを作って、臨床や医療機器に対してもっと親しみを持ってもらえたらとの想いで立ち上げました。
近年の医療体制の逼迫につき、医療従事者の負担は増える一方です。
労働環境が酷く、望まぬ形で現場を離れざるを得なくなってしまう方もいます。
そんな過酷な環境で毎日頑張っている医療従事者の方たちがこのストラップを見て、会話の中でのちょっとした話題のネタにでもなれば嬉しいなと思っています。
「ちょっと何これ!?」
「こんなのあるんだ!?」
「面白いね、ちょっと血液浄化について勉強してみようかな。」
こう思ってくれたら最高です(^^)
また医療機器(物品)への敬意も忘れていません。
例えばダイアライザー型ストラップのデザインにある”ダイアライザー”は、透析などの血液浄化療法では欠かせない医療物品です。
医療行為を行う医師・看護師・臨床工学技士・治療に参加して下さる患者さん の存在はもちろんのこと、この物品があるおかげで私たちは安全に治療を行え、命を救えています。
Medical TOYでは医療機器物品そのものに対しても敬意を払い、より精度の高い製品の作成を目指します。
制作工程紹介
3DCGモデルデザイン
まずは3DCGモデリングソフト【brender】を使って、対象をデザインしていきます。
何もない空間にオブジェクトを追加し、伸ばしたり、角度を変えたり、丸くしたり、別のパーツを取り付けたりしながら少しずつ形を整えていきます。
3Dプリント
デザインしたモデルをstlデータに変換、その後スライサーソフト【chitubox】に抽出します。
サイズや角度の調整を行ったら、3Dプリントの造形出力設定を行います。
光造形方式による1層の厚さ0.05mmと非常に細かく設定することでゆっくり丁寧な造形となり、時間はかかりますが、滑らかで高精度な造形を行うことができます。
最後にサポート材の設定を行い、完成したctbデータを3Dプリンターに転送していざ出力!
プリンターはELEGOO Mars 2 PROを使用しています。
光造形方式の3Dプリンターではこの様にサポート材付きで、宙ぶらりんに造形されていきます。
スライサーソフトでの設定が上手くいっていないと、これが正しく造形されません。
私もこれまでに何度も何度も失敗し、ようやく造形のコツを掴んできました。
ちなみに、今まで失敗したものの残骸はコチラ。(これでもほんの一部)
二次硬化・やすりがけ・ストラップ装着
3Dプリンターでの出力が問題なく終了したら、表面のレジンを洗ってUV照射にて二次硬化させます。
(写真はネイル硬化用のUV LED Lightで代用しています。)
十分に硬化したらサポート材を切り外し、サポート材の残った部分をやすり掛けをしていきます。
※このサポート材の部分は全てを完璧に取り除くことは不可能で、どうしてもわずかな跡が残ってしまいます。
購入を考えている方は注意してください!
最後にストラップを取り付けたら完成です!
以上がMedical TOYの製品制作工程になります。
苦労はしましたが、一度コツを掴むと作るのがどんどん面白くなってきます。
興味のある方は3DCGモデリング、3Dプリンター造形を始めてみてはいかがでしょうか。(^^)
これらのフィギュアストラップはBASE(ベイス)で販売しています。
商品ページはコチラ
再入荷は不定期ですので、SOLD OUTにご注意ください。
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よろしくお願いします。(^ ^)
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