左手1本で分かる!【冠動脈造影】 左手の法則 〜LADとLCXの見分け方〜

こんにちは。カテ室で勤務しはじめたばかりの看護師さんや技士さんが、はじめにつまずくのは冠動脈造影(CAG)ではないでしょうか?教科書や参考書で冠動脈の形や番号は覚えてきたけど、実際に造影をみてみると、どれがどれだか分からなくなっていませんか?そんな時左手1本で冠動脈を見分ける方法があるのでご紹介します。


 
 

左冠動脈造影はLADかLCXを見分けることができればOK

左の冠動脈は大きく分けて2本の太い枝に分かれています。左前下行枝(LAD:Left Anterior Descending)と左回旋枝(LCX:Left Circumflex)です。造影ではLAOやRAO、CranialやCaudalなど多方向から撮影を行うので、頭の中がゴチャゴチャになってしまいます。ですが、初めの段階ではどっちがLADでどっちがLCXかがわかれば十分です。そのための左手の法則をご紹介します。
 
 

左冠動脈造影 左手の法則

まずは左手を使って心臓の形を作ってみます。
冠動脈造影 左手の法則
指が集まっているところが心尖部です。実際の心尖部は左側に位置しているので心臓は写真の様な形・向きとなり、これが【左手の心臓】を正面から見た形になります。
 
 
次に左手の人差し指はLAD、中指をLCXと意識しておきます。
冠動脈造影
たったのこれだけであなたはもう迷わずにLADとLCXを造影で見分けることが出来ます。
実際に見ていきましょう。
まずはRAO Cranialから。
 
 
 

【RAO Cranial】

RAO Cranial
RAOは心臓を右から、Cranialは上から覗いたViewになります。
先程の正面から見た左手の心臓を使ってみると、
まず左手の心臓を右室側から覗き(左手を向かって右に傾け)、次に上から覗いてみます。
最後に人差し指がLAD、中指がLCXを意識してみると
RAO Cranial
こうなります。
左手の心臓を右室側から、そして上から覗くので、左手の甲の部分が見えていますね。造影では下にあるのがLAD、上にあるのがLCXとなります。
 
 
 
続いてRAO Caudalを見てみます。

【RAO Caudal】

RAO Caudal
Caudalは心臓を下からのぞいたViewになるので、
同じ様に左手の心臓を右室側から覗き、次に下から覗いてみます。
最後に人差し指がLAD、中指がLCXを意識してみると
RAO Caudal
こうなります。
今度は左手の心臓を下から覗くので、左手の平の部分が見えています。造影では上がLAD、下に向かって伸びているのがLCXとなります。
 
 
 
次にLAO Cranialを見てみます。

LAO Cranial

LAO Cranian
LAOは心臓を左から、Cranialは上から覗いたViewになります。
左手の心臓を少し左室寄りに傾け(爪が正面に見える感じ)、次に上から覗いてみます。
最後に人差し指がLAD、中指がLCXを意識してみると
LAO Cranial
こうなります。左手がお辞儀している様に見えますね。造影では左がLAD、右がLCXになります。
 
 
 
最後にわかりにくいLAO Caudalです。スパイダーViewとも呼ばれます。

【LAO caudal(スパイダーView)】

LAO Caudal
LAOは心臓を左から、Caudalは下から覗いたViewになります。
同じ様に左手の心臓を爪が正面に来る様に傾け、次に下から覗いてみます。
最後に人差し指がLAD、中指がLCXを意識してみると
LAO Caudal
この様に、ピースしている様に見えます。造影では左に向かっているのがLAD、右に向かっているのがLCXとなります。
 
 
 

最後に

LADにもLCXにも細かな枝がたくさんあり、番号まで正確に判断するのは難しいかも知れません。しかしそんなものは慣れです。何例も冠動脈造影を見ていけばその内分かるようになるので、焦る必要はありません。また、高位側壁枝(ハイラテ)と呼ばれる太い血管がLADとLCXの間から伸びている症例もよくあります。が、LADとLCXがしっかり区別できていれば大丈夫です。「この患者さんの左冠動脈はLAD、LCX、ハイラテの3本に分かれているな。」としっかり認識出来るようになります。
 
 

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