【過去問だけじゃダメだった!】呼吸療法認定士 合格のための勉強法

呼吸療法認定士,勉強法

 
皆さん試験勉強は進んでいますか?

3学会合同呼吸療法認定士試験は出題範囲がかなり広く、過去問題も回収されてしまうので、試験勉強がものすごく大変ですよね。

また、受験をするための手続きをしてから試験当日までに1年近くかかるので、勉強のモチベーションをキープし続けるのも難しいと思います。

そんな呼吸療法認定士を目指して勉強している皆さんに、現役呼吸療法認定士の私がかつて実際に行って合格できた勉強法について紹介したいと思います。

まずは試験日までの日程を確認する

呼吸療法認定士試験の問題出題範囲は、認定講習会テキストの全ての内容に加え、一般的な臨床で実務として行う呼吸療法技術・知識とかなり広いです。

さらに最近の試験スケジュールから考えると、1番はじめの手続きを行うのが2月で試験が行われるのは11月、つまり約10ヶ月も先となってしまいます。

目標となる試験日がずっと先にあるとモチベーションをキープする事も大変ですし、ダラダラと勉強を始めるタイミングを先延ばしにしていたのでは試験の合格は厳しいものとなってしまいます。

まずは試験日までの日程を確認しましょう。

呼吸療法認定士の受験スケジュール表

この表は第26回3学会合同呼吸療法認定士の受験スケジュールをまとめたものです。

実際は5月の審査に通らなければ受験はできませんので、この審査に通ってからがホント勝負の始まりとなります。

5月に審査通知が送られてきて、次に来るイベントは8月の「認定講習会のテキストの送付」です。

多くの人はこの認定講習会テキストが届いてから勉強を始めればいいと思いがちですがハッキリ言っておきます。

かなり危険です。

認定講習会テキストが送られてくるのは8月で、試験は11月です。たった3ヶ月の間に

① 認定講習会テキストを読み込み、
② 認定講習会を受講し、
③ 問題集を使って問題を解き、

慣れておかなければなりません。

正直に言って私にはこれを完遂する自信はありません。

なぜなら認定講習会テキストは500ページほどの大容量ボリューム仕様となっているからです。

実際に手に取ってみると分かるかと思うのですが、その内容のあまりの多さに初めは絶望感を味わうことになります。

勉強のスタートははなるべく早めに切りましょう。

出来れば5月に通知される審査に通った段階からスタートするするくらいのつもりで丁度良いです。
 
 
まだ認定講習会テキストが届いていなくても出来ることはあります。

もしも身近に、すでに呼吸療法認定士の試験を突破した先輩がいるなら過去の認定講習会テキストを見せてもらいましょう。

ザッと目を通しておくだけでも、スケジュール管理のイメージをすることが可能です。

呼吸療法認定士の受験スケジュールの詳細はコチラの記事に詳しく書いています。

 
 

講習会よりも先に問題集を使って問題を解く

認定講習会テキストが自宅に送られてくるのは8月です。

それまでには問題集を使って一通り問題を解いてみましょう。

この段階ではまだ正解できなくても何の問題もありません。

「ふーん、こんな問題が出題されるんだー。」

程度で大丈夫です。

一度問題文や回答欄の用語に触れておく事で呼吸療法認定士試験において大切な用語に慣れることが出来ます。

また実際に問題を解いてみる事で、試験で出題される時のイメージを持つことができます。問題集は各社から販売されています。
 
 

青本

呼吸療法認定士の問題集の青本
呼吸療法認定士の予測問題集と言えば「青本」と呼ばれるほど昔からある有名な問題集です。

小さくて持ち運びに便利なので電車での通勤やちょっとした隙間時間に勉強することが出来ます。

問題数も150門ほどあり、過去の出題傾向を抑えている良い問題集だと思います。

いくつかの問題で解説が少ないことが少し残念なポイントです。
 
 

アステッキ再現過去問題集

呼吸療法認定士のアステッキの問題集
アステッキからも過去の出題傾向から分析した再現問題集が販売されています。

コチラの問題集は問題数が圧倒的に多く、さらに全ての問題に解説がしっかり書かれているのでとてもオススメです。

さらにアプリをダウンロードすると、スマホから問題を解けたり、解説動画の視聴も出来るプランも用意されています。

実際に私もこの再現過去問題集にはお世話になりました。
 
 

認定テキストの中から試験に出る箇所のみにターゲットを絞って勉強する

8月になると、認定講習会テキストが送られてきます。

あの分厚いテキスト全てを覚えるには膨大な時間が必要です。

試験に合格する為の勉強法においてはテキスト全てを覚える必要は全くありません。

毎年の試験に実際に出された箇所のみを覚えておけばOKです。

ではテキストの中から試験に出る箇所はどこなのか?

それは青本や再現過去問題集に載ってある問題です。
 
 
呼吸療法認定士の問題集はよく出来ていて、問題集で取り上げられている問題は実際の試験でもほぼ出題されています。

そしてその問題の答えはテキストに必ず載っています。

テキストから答えを探し出して(すぐに見つかるハズです)、その箇所をマーカーで印を付けておけば、覚える必要があるところ・ないところが明確になってきます。

特に試験問題ではテキストの中の表やグラフでまとめられている箇所がよく出題される傾向にあります。

テキストの中には表がたくさんありますが、特に問題集でも出題されている設問に関する表やグラフはなるべく覚えておきましょう。
 
 

問題集の答えを覚えただけでは、惜しい所で正解を選べない

実際の試験問題は、問題集で練習した問題とほぼ同じ内容が問わレルことが多いです。

ただし、問い方を若干変えてきます。

例えば問題集で次の様な問題があったとします。

問題集の場合

【問】急性呼吸不全の全身合併症として正しいのはどれか?
1.左心不全
2.右心不全
3.CO2ナルコーシス
4.急性腎不全
5.DIC

A 1・2・3、 B 1・2・5、 C 1・4・5、 D 2・3・4、 E 3・4・5
 
 
正しいものは1・4・5なので答えはCです。

同じ内容の問題が試験で出題されたとすると、次のように出題される場合があります。
 
 

試験で出題される場合

【問】慢性呼吸不全の全身合併症として正しいのはどれか?
1.左心不全
2.右心不全
3.CO2ナルコーシス
4.多血症
5.DIC

A 1・2・3、 B 1・2・5、 C 1・4・5、 D 2・3・4、 E 3・4・5
 
 
今度は正しいものは2・3・4なので答えはDです。

設問の内容は似ていますが、問題としては急性呼吸不全から慢性呼吸不全の合併症を聞いてくる形に変えられています。

実はこの問題はテキストの「呼吸不全の全身合併症」の表に、急性も慢性もまとめられています。

問題集の答えだけを覚えたのでは、見覚えのある問題が出ても正解を選択することは出来ません。

答えをまる覚えするのではなく、設問1つ1つが◯なのか、☓なのか、をしっかりテキストを見ながら勉強しましょう。
 
 
またアステッキでは、最近では全国統一模擬試験なども企画されている様です。

その時の自分のレベルや得意不得意の分析ができるので是非チャレンジしてみて下さい。
 
 

やってはいけない事

呼吸療法認定士試験の勉強をする上でやってはいけない事。

それは認定講習会テキストの丸暗記です。

認定講習会テキストは呼吸療法に関する内容が詳しくまとめられたとても良いテキストです。

もちろん部分部分で暗記しておいた方がいい項目もありますが、全ての内容を覚えようと頑張るのは時間がかかりますし、効率が悪いと思います。

そのことに力を注いで試験日までに時間が足りなくなるくらいなら、必要なところだけに絞って勉強を進めて行きましょう。

認定講習会テキストと再現過去問題集をセットで勉強していくことがコツとなります。
 
 

試験勉強の心構え

 
ここまで、実際に私がこなしてきた勉強法を紹介してきました。

呼吸療法認定士を目指して勉強されている方は高いモチベーションを持って勉強されていると思います。

試験に合格し、呼吸療法認定士として恥ずかしくない様たくさんの知識を身につけられている事でしょう。

しかし呼吸療法認定士は試験に合格する事がゴールではなく、合格してからがスタートです。

試験までに呼吸に関する全てを理解しておく必要はないのです。

試験勉強は試験に合格する為の勉強をしておきましょう。

もちろん今の内から基礎知識を固めておくことは重要ですが、臨床現場で呼吸療法認定士として活躍する為にはまずは試験に合格し、様々な症例を経験してからでも遅くはありません。
 
 
最後にコチラの記事にて、練習問題を解説付きで作ってみたので、是非チャレンジしてみてください!

 
 
 
 


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